SketchUpのいい所として、例えば下の2つの特徴があります。
- 箱系のモデルがPush/Pullで迅速に作れる
- UVが変形に追従する(変形してもテクスチャのスケールや縦横比が変わらない)
2020年8月31日正式リリースされたBlender2.9の新機能でこれらの特徴に類似したものがあり、SketchUpユーザーは「おっ?」と思ったかもしれません。
はたして、Blender2.9はSketchUpっぽく使えるのか? 検証してみました。
新機能1: Extrude Manifold
Extrude ManifoldはExtrudeツールの中に追加されています。余分な面やエッジを自動的に消去しながら押し出し変形ができる機能です。
新機能2: Correct Face Attributes
Correct Face Attributesはメッシュ編集の際に自動的にUVを調整してくれる機能です。場所が分かりづらいのですが、編集モードの状態で、画面右上の Options > Correct Face Attributes, Keep Connectedにチェック します。(Keep Connectedはどういう機能なのか、まだあまり良く分かっていません)
検証開始!
以上2つの新機能を踏まえて、検証開始!
まずはdwgの図面をベースに立ち上げてみます。…と思ったら、Blenderはデフォルトでdwgファイルがインポートできないという壁に早速ぶち当たりました。笑
アドオン使えば出来るようですが、今回はIllustratorでdwg > svg変換して読み込むことにします。スケールがずれたり、意図せず面が貼られて見づらくなったりしますが、まぁとりあえず実験なので許容ということにします。
まず箱を一つ準備して、UVはCube Projectionした状態からスタート。Extrude Region, Extrude Manifoldを(エッジを残したいか否かで)使い分けながら、VertexスナップをONにして図面をなぞっていきます。
あれ?あれれ?
なんかUVが上手く行っていない・・・というか、上手く行くときも行かないときもある様子。なぜだろう・・・複雑形状だと難しいのかな?モデリング自体は思ったより快適でした。動画は4倍速ですが、たった5分程度で簡単な外壁を立ち上げることが出来ました。
結論
個人的には、まだ「Blender2.9があればSketchUpはもう要らない!」と言えるほどではなく、それぞれのメリットを生かして使い分けた方が良さそうだなという感想です。
【※追記】UVの挙動に関しては、下のアドオンを使えばSketchUpと近い挙動を実現できそうです。(要ARTSTATIONアカウント登録)
Procedural UV Project – Blender Automation Addon
以上.